2025年10月14日にてWindows 10のサポートが終了になり、10年以上マザーボード&CPUを変えていないデスクトップはTPM2.0対応しておらずWindows 11へのアップグレードをそのままできない状況だった。
ハードウェアを新しくする良い口実ではあったのだが、動作に不自由はなくもったいないとも感じていたため、Ubuntuへの乗り換えにより延命することにした。乗り換え方法など以下の記事の他にも様々なサイトで説明されているが、決め手はやはりVirtualBox上でWindows 11を実行できることが確認できたこと。
Windows 10のサポート終了まであと1年を切った!これを機にUbuntuへの乗り換えも検討しませんか? (PC Watch)
運用してるWindows 10デスクトップの“構成変更”の手続きにより、新たにVirtualBoxでセットアップしたWindows 11のライセンス認証を行うことができた。
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Ubuntuのインストール
Windows 10が入っていたSSDは180GBと中途半端に小さい容量だったので、主にGame用で使用してた500GBのSSDへのセットアップを行った。狙ってはいなかったが一時的にデュアルブート環境になるため、SSD内にあったGameデータ以外は特にデータを失わずに安全に進められた。
必要なもの
- Ubuntu DesktopのISOファイル
- USB (8GB以上)
- USBへの書き込みツール
Ubuntu ISOファイルのダウンロード
Ubuntu Desktopを公式サイト(https://jp.ubuntu.com/download)から入手。普通に使用するだけならLTS(Long term support)版で良さそう。
USBへISOを書き込めるツールなら何でも良さそうだったが、Ubuntu関連の説明が載っているサイトではRufusが紹介されていたため、今回も長いものに巻かれてみた。
- デバイスに使用するUSBを選択
- ブートの種類のところで、ダウンロードしたUbuntuのisoを選択
- その他設定は必要なしで、[ スタート ]
警告っぽい画面も出てくるが推奨のまま進む。USB内のデータはもちろん削除されるので要注意。その後、しばらく待つことおそらく15分くらい。
UEFIの設定
インストール
Desktop PCにUSBを指して、UEFIのBootメニューからUSBを選択すると再起動してUSBから起動できた。
「GNU GRUB version 2.12」という黒い画面に、“Try or Install Ubuntu”を選択するとインストールではなくとりあえずUSBから直接Ubuntuが起動される。
Desktopが開いてひとまずUbuntuを“体験”することも可能。今回は悩まずインストールを進める。
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Installerが勝手に立上がり支持に従って進めればOK |
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言語設定(ここで一度日本語にしてしまえばその後はずっと日本語で進行) |
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特に変更の必要なし |
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最初に日本語設定していれば勝手に日本語キーボードが選択されている |
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デスクトップPCは有線だったので楽々 |
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ここでインストーラー自体のアップデートが表示された。スキップもできそうだったが後々問題にならないように念の為実施 |
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インストーラーのアップデートが終わると一旦デスクトップが表示される。左上もしくは右下の「Install Ubuntu 24.04.1 LTS」から、再度インストーラーを起動 |
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言語設定など同じページはとにかく[ 次 ]を選択。インストール方法として、対話式 vs. 自動が表示される。とりあえず対話式で進めた。 |
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拡張にすると何が含まれるのかよくわからないが、ひとまず最小構成にて |
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チェックしないとどのような不具合があり得るのかわからないが、とりあえず推奨されていそうなのでチェックしておく |
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今回のインストール先はsdbとなっているが、sdaのSSDはこれまでのWindows 10領域で、今回は別のSSDへインストールする。特に問題はないはずだが、sdaとsdbへの割当順を変更できないかUEFI内で色々試したが変わらず。 |
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ここまでこればあと一息 |
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タイムゾーンも自動的にTokyoが選ばれている |
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設定の最終確認画面。[ インストール ]ボタンを押せば作業が始まる |
所要時間を測ってはいないが、おそらく30分くらい。再起動&UEFIのBoot順を元のWindows 10用SSDよりも先にしてやれば、Ubuntu Desktop化が完了。
VirtualBox/Windows 11の導入
VirtualBoxインストール
VirtualBox自体は使った経験はあったが、以前はWindows上のVirtualBoxでLinuxをはしらせており、Windowsを仮想環境側で動かすことは初めて。
公式サイト(https://www.virtualbox.org/)より使用しているUbuntuバージョンを選択してダウンロード。Windows 11のisoダウンロード
Microsoft公式より「Windows 11(x64デバイス用のマルチエディション ISO)」をダウンロード。Ubuntuに続いてこちらも6GB程度と大きいが数秒で完了。(高速インターネットに感謝)
https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows11Win11_24H2_Japanese_x64.iso
Windows 11の仮想環境を準備
VirtualBoxにて新規仮想マシンを作成し、上記ISOファイルを選択すればOK。ひとまずストレージとメモリ領域をある程度大きめに設定。起動するところまでは順調に作業完了。
起動してみると、“VT-x is disabled in the BIOS for all CPU modes (VERR_VMX_MSR_ALL_VMX_DISABLED).”なるエラーが表示され一瞬で落ちてしまう状態に。とりあえず検索してみると、UEFIの設定でVT(Intel Virtulization Technology)を有効にする必要があるとのことだったので設定。
これで行けると思ったら、、、もう一つ。Secure Bootの設定でOS Typeを[ Windows UEFI mode ]から[ Other OS ]に変更する必要があった。Ubuntuインストール後は特に問題なかったはずだが、仮想環境が絡むと複雑なようだ。
ここにたどり着くまでに他の設定含めて色々試していたので、ほかにも実は変えた組み合わせがあるかもしれないが、ひとまず1時間くらいでは解決したので、何か逃している場合は次回頑張ることとする。
Windows 11の設定
画面キャプチャは完全に忘れていたが、普通のPCにインストールする際と何ら変わらない。ライセンス認証をしなくてもほぼほぼセットアップを出来てしまうようになっているのでとても楽に出来た。認証するまではいつでも、デュアルブートのWindows 10側に戻ることができる。
UbuntuもWindows 11もうまくインストール出来たので、ライセンス認証もそのまま進めた。Windows 10からWindows 11へは無償アップグレード対象になっているので、プロダクトキーを入力すれば良いものと思っていたが、無効なプロダクトキーと表示されて少々焦った。結果的にMicrosoft公式の“Windowsのライセンス認証エラーに関するヘルプという直球なページの解説により、ハードウェア構成の変更後に認証する方法の解説により事なきを得た。
この作業によりWindows 10のライセンス認証は無効となるため、これにて完全移行。
VirtualBoxの設定
ひとまず使えるようにはなったのだが、仮想マシンの画面設定はどうにも小さい。グラフィックコントローラはVBoxSVGAで間違いなさそうだが、どうしても1024x768という一昔前のサイズ感から広げられない。
VirtualBox Guest additionsというものを使用することで画面問題以外にも色々と改善されるらしい。
参考: VirtualBox Guest Additionsのインストール方法と機能について紹介!https://www.sejuku.net/blog/76014(SAMURAI ENGINEER Blog)
仮想環境化のWindows 11にCDドライブ(D:)VirtualBox Guest Additionsという“ディスク”があり、その中でWindows用のインストーラを起動してインストールすれば完了。
再起動すると、VirtualBoxのメニュー > 表示 > 仮想スクリーン1というところから好きな画面サイズを選べるようになった。フルスクリーンにしてやれば一見してWindows PCを実行している環境にもできるので、高負荷なアプリケーション意外であればこのまま運用も可能。
おわりに
今回Ubuntuを使うことを思い立ってから3日後には環境構築まで持ってこれた。費用はUSBを買っただけなので¥1,000以下。アップグレードするなら10万くらいは使ってしまったことを考えると大きな節約が出来た。
今後Gameのインストール、Windows側から物理ドライブへアクセスする設定など、ゆっくり勉強しながら進めていきたい。